denimm日誌

雑記帳

焦げ付きなんてこわくないの、ステンレスフライパンはやればできる子

我が家の暮らしの道具をひとつご紹介します。

26センチのステンレスフライパンです。

(ラゴスティーナ)

 

ステンレスのフライパンを使っていると言うと

 

「焦げ付かないの?」

「引っ付かないの?」

 

と、よく聞かれます。

 

答えは、全く焦げ付きません。

こんな物言いは

ステンレス協会(そんなのあるのかな?)からの

回し者のようですが

本当に引っ付きません。

 

ただ、コツはいくつかあります。

 

・適切な加熱

  中火弱(IHなら火力4で5分)で、

  濡らした手でフライパン上に水を散らすと

  3ミリぐらいの玉状の水が転がるぐらい

 

・油をなじませる

  フライパンに油を広げたら1分待つ

 

・素材(肉や魚)をすぐに触らない

  裏返そうと焦って素材を触らない

  素材から油が出るのを待てば引っ付かない

 

ひとり暮らしを始めた時からすると

20年ほどテフロン加工のフライパンを使い続けた私が

もう2度とテフロンさんには戻らない

ステンレスくんだけを愛すると決めた理由を

今から熱っ苦しく語ります。

離脱する自由は読む人にありますよ。

 

ステンレスで焼くと美味しいんです。

シンプルすぎる理由ですが

食べるためのお道具なので

まずは舌を唸らせてくれなきゃ始まらないですよね。

 

その点、ステンレスくんは優秀。

初めて彼で焼いたポークソテーを

食卓に出した時、

主人は、今日いいお肉にしたの?と

いつものスーパーの肉を

ブランド肉でも手に入れたのかと言い出しました。

 

また、お手入れも簡単です。

テフロンを洗う時って

コーティングを傷つけるんじゃないかって

少し気を使いますよね。

その点、ステンレスくんは強靭なボデイの持ち主。

たとえ焦げ付いたとしても

ゴシゴシ洗えます。

 

コーティングがないので

高温で熱しても有毒なガスを

発生させることもないですし

調理した食材に

少しづつコーティング物質が

入り込むリスクがないのです。

 

テフロンのコーティング剤の安全性については

問題視する機関もあれば

全く安全だという見方をする所もあります。

 

ただ、安全だと主張する機関の多くが

テフロンの製造元やメーカーなど

作り手からのものだということは

気になるところではあります。

 

そもそもフライパンって毎日使いますよね。

毎日、目で見て

毎日、触る。

オールステンレスのシルバー一色って

やっぱりイケメンなのです。


ルックスのいいできる子って

使うこちらの気持ちを上げてくれます。

お手入れもしがいがあるんですよね。

 

オススメをためらうとしたら

テフロンに比べて高価なこと。

そして、重いことです。


高価なことは、

長い目で見ていただくしかない。


高価ではありますが、一生使えます。

ラゴスティーナは保証だけでも25年です。

我が家の場合なら10年目ぐらいで

買い換えを続けるテフロンの

損益分岐点を超えていきます。

 

重いことはどうしようもない。

重さのデメリットと他のメリットを

文字通り、計りにかけて頂くしかない。

(奇跡的にうまいこと言えた?)

 

重さも含めて

もし、これを読んで

ステンレスに興味を持たれても

ネットでいきなり購入などはしないで

ぜひ、目で見て

実物に触れて

あなたの暮らしのおともになるか

考えてくださいね。

 

たまに、ステンレス製と表記があっても

ニッケルを多く含んだ粗悪品も紛れています。

それは磁石が引っ付きませんので

判断材料のひとつにして頂ければ。

 

いずれにしても

誰かの最適が

あなたの最適ではないかもしれません。

 

毎日使うモノは

ただなんとなく使うモノより

あなたが選んだお気に入りの一品を使うと

暮らしの満足度を上げてくれます。

 

 

テレビでブルゾンちえみさんが言ってました。

『恋愛はモテじゃなくてマッチング』

 

これって、モノにも言えると思います。

 

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女の子からもらうチョコの威力

あー、日付が変わったー。

 

昨日(と書かねばなるまい)は、

バレンタインデーでしたね。

 


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タイトルにもあるように

我が長男さんは、

昨日、無事に、

女の子から手作りチョコを頂いたようです。

 

とは言っても

「俺、部活に入ってよかったわ~」

 

と、ひとり噛みしめるあたり、

同じ部活に在籍している女の子たちが

大勢に配る友チョコ、義理チョコの

おこぼれに預かったようですが、

あるとないとじゃ、大違い。

当事者には、月とスッポンほどの違いがあるのでしょう。

 

母にそう思わせるのは

バレンタイン当日のことからだけではありません。

 

数日前、長男がふと言った言葉に

思いやりのない感じの悪さを感じて

 

「学校でもそんなこと言ってる?

 お母さんが中学生の時に

 そんな事を口に出す男子がいたら

 あの子ないなーって

 女子みんなで言ってた気がするわ。

 女の子の情報網ってすごいんよ。

 お友達みんながもらって

 〇〇(長男) だけチョコなかったら

 きっと、さみしいんじゃないかなー」

 

いつもなら、黙って部屋に入るか

憎まれ口のひとつも言いそうなものだが

 

「分かったって。悪かった。

 さっきのは無しな。もう言わん。」

 

こちらが拍子抜けするほどに

素直な言葉がスラスラ出てくるではないか。

 

そして、バレンタイン当日

帰ってくるなり、弟を呼びつけ

自分の部屋で戦利品をご披露している。

 その後

今日の晩御飯なに?と聞いてくるので

答えると

 

「お母さん、それ俺の好きなやつじゃなあ

 はよー(早くの意)、食べたいわー」

 

機嫌いいわーー。

語尾に♡マーク、付いちゃってるじゃないの。

以前、同じメニューだった時には

まー、食べるけどな、

みたいなニュアンス出してきたくせに!

 

 

※※書き言葉の語尾に!マーク付けると、

攻撃的な雰囲気になるから

書くのも見るのもホントは苦手なんだけれど

彼の豹変ぶりを伝えたいので

もうこの際、このまま使用します。

 

 

長男を生んでもうすぐ13年。

専業主婦だった私は、ただただ

あなたの事を思い、心配したり

喜んだりしてきたけど

今のあなたのモチベーションを支えるものに

母の比重はいかほどでしょう。

女の子がたくさん作った中のひとつの友チョコ

あなたをこんなに穏やかで優しくするんだね。

これを成長と呼ぶのでしょう。

少し寂しくて、少し嬉しい。

 

どうか来年も優しい誰かが

あなたを思い出してくれますように。

 


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 3つは食べてしまって、これが残ったひとつ

                     

 

 

愛の語らい

「オレは、お前がいないと生きていけないんだ」

 

「オレだって、お前がいないと生きていけないんだ」

 

食器を洗う私の耳に届く、7歳男児ふたりの語らい。

 

ひとりは我が次男。

ひとりは我が次男のお友達。

 

お泊まり会は楽しいね。


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愛を駄々漏れさせて、

ふたりの青春を駆け抜けてほしいなあ笑

 

白壁の町でデート

先日

学生時代の友人と

白壁の町として知られる倉敷

デートしてきました。

 

普通に女友達とご飯を食べに行ってきたってことを

“デート” って言っちゃうこの感じ、どう?

 

どう?って、知らんがな

って、思いながらも

苦笑いで生暖かく、読み進めてくれている、あなた。

 

「大好きです」

 

もうね、優しい人は正義だね。

 

 

さて、さて、

デートの場所はこちら。

 

「木庵」

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倉敷美観地区にほど近い一画に

築80年の商家と蔵を改築したこちらのお店

 

ランチは和食、洋食と選べます。


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食後のデザートは、写真を撮り忘れましたが

ケーキとフルーツの盛り合わせデザートでした。

 

目にも舌にも、美味しい食事。

優しく聡明な人との、つきないお喋り。

こころまで栄養で満たされますね。

 

新しい出会いには

今までに得られなかった刺激や発見があって

とても楽しいもの。

 

また

古くから長く私を知ってくれている人との時間にも

とても価値を感じます。

あうんの呼吸だったり

沈黙が怖くなかったり

何を言っても許されるという安心感は

一朝一夕では得られないもの。

 

どちらの時間も

わたしには大切なもの。

 

誰かにとって

わたしもそんな時間が手渡せる存在になれたら

うれしいなあと思います。

 

 
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あの日の記憶

毎日、毎日、繰り返す。

毎日、毎日、積み重ねる。

 

そんなことより、

上手に立ち回るスキルを

上げていく。

 

それを出来る人が

羨ましいなと思っていた。

 

いいえ、本当は

そんな人がズルいなあと

私は思っていたのだった。

 

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泣かれてすがられたあなたは

すがるその人を

ヨシヨシと撫でてあげる。

よく頑張ったねって、優しい声で。

 

すがるその人の後始末に

駆けずり回る私には

気付きもしない。

 

 

随分むかしのあの日の記憶をふと思い出したのは

降りすぎる雨のせい。

いっそ、ぜんぶ洗い流してくれればいいのに。

 

 

 

片付けない家族のモノが気になるあなたへ

家族のモノって気になりますね。

 

“これさえ手放してくれたら、我が家はもう少し片付くのになー”

 

ため息まじりに、家族のモノを恨めしく眺めてしまう。

 

よく聞くお悩みです。

 

結論から言うと

家族のモノは手を付けないことです。

 

数年前、家のお片付けで悩んでいた時

いわゆるお片付け本と呼ばれる類いの本を

私は、文字どおり読み漁りました。

 

ある人は、場所別で

ある人は、モノ別で

 

またある人は、短期に一気に祭りのように片付けなさい、と言う。

別の人は、毎日モノを間引きなさい、

一日30分以上お片付けしてはいけません、と言う。

捨てない片付けを提唱している方もいれば

必要最小限のモノしか持たない暮らしもある。

 

お片付けと言っても、言う人によって、やり方や考え方は様々です。


その中でも、ひとつだけ、

どの人、どのやり方も共通して言われていること、

それは “人のモノは勝手に処分しない” ということ。

 

そこだけは、どの本も共通しているたったひとつの法則なんです。

 

となれば、今できることは

あなたが要·不要の判断ができるモノから、

まずは片付けていきましょう。


モノには共有で使うモノ、個人のモノがあると思います。


それらが混在していたり、

置場所が点在していたりしていないでしょうか?


個々のモノはこのスペースに収まるだけ、と

収納スペースを決めて

所有者が管理をするルールを決めていくことも大切です。

 

そして、スペースを決めたら、

そこにあるモノについて、他の家族は口出ししないこと。

 

収納を考えるのは、最後のお楽しみ。

 

今、考えるべきは家族の暮らしをどう作っていくか、

ご家族と一度、きちんと話し合っていかれたらいいと思います。

 

後、どうぞお片付けで喧嘩しないようにお願いします。

相手を責めないこと。

あくまでも、話し合いのうったての主語は “私” で。

“あなた” が、これを捨てなければ、とならないように。

 

私は、あなたとこんな風に暮らしたい、

いつも頑張ってくれているあなたに

居心地のいいお部屋にしたいと思っています

そう言えると、いいですね。

 

時間はかかるけれど
一ヶ所でも片付いた場所の気持ちよさに気付かせられたら、こっちのもの。

 

気まぐれにでも、

家族が片付けてくれたその瞬間を見逃さないでください。

ありがとうと嬉しい気持ちを即座に素直に伝えましょう。

 

今は、ご自分が変えられることを淡々とやっていかれたらいいのです。

 


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突然ですが

昨日、仕事がお休みの主人がトイレ掃除や床ふきを

してくれていました。

ありがたや、ありがたや。

 

結婚当初、脱衣場へと続く玄関の廊下から、

シャツ、ズボン、ソックス、パンツと

おそらくこの順番で脱いだであろう衣類が

来た道を示したパンのかけらのように

脱ぎ散らかしていた人と

同じ人とは思えない変わりっぷりです。

 

わたし、頑張った~、

遠い目。

 

 

 

 

 

 

ミニマリストの子ども部屋

お片付けに悩んでいる人の中には

ご自身が発達障害の方、

また、ご家族に発達障害の方が

いらっしゃることがあります。

 

その方にぜひ見て頂きたいブログの記事があります。

 

私がお片付けに興味を持ちだした頃から

長く見ているブログでもあります。

 

 「少ないものですっきり暮らす」

http://yamasan0521.hatenablog.com/entry/2017/01/27/102123

 

 

こちらの記事で

発達障害の小学生の娘さんの部屋を

詳細にご紹介下さってます。

 

娘さんが、本当に必要なモノが厳選され

これ以上明確にしようがないほどに

収めるべき場所にモノの位置が決まっています。

 

また、同じモノの数、収納がなされていても

すっきりした印象を与える部屋と

雑多な印象を与える部屋があります。

その印象を分かつ要素、

それは “色” が考えられます。

 

子どものモノというものは、とかくカラフルです。

そこへ、部屋の中で大きな面積を占める収納用品までカラフルだと

少し部屋が乱れても

秩序のない、落ち着かない部屋となってしまうのです。

 

記事を書かれた方が

いかにして、

視覚的なストレスを作らないよう

お片付けの構造化を成功させているか

その辺りを見て頂きたいなと思います。

 

 

障害のあるなしに関わらず、

暮らしをよりよくしていきたい

多くのお片付けに悩む方

また、小さなお子さんにお片付けの習慣を持たせたい

そうお感じの方にとっても

有益な記事だと思います。

 

ブログタイトル通り、

ご自身のスタイル “少ないものですっきり暮らす” を、

気負いのない淡々とした文体で綴っていらっしゃいます。

 

 

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本は愛読書でもあります。

 

 

 

なんとなく、気分が落ちている時に開く本

何かが決定的なわけじゃない

立ち直れないほどの悲劇的状況でもない

 

でも、このうつうつした晴れない気持ちが

ひっかかったまま

いつまでも付き纏うあの感じ。

誰しも思い当たる感覚ではないでしょうか。

 

 

何年も前に、何気なく手にとった本「すーちゃん」

我が家が断捨離祭りだった時に

何度も処分対象に上がりましたが

今でも、私の手元にある本です。

 

34歳独身の真面目な「すーちゃん」は

最近失恋した。

勤めるカフェでの働きが認められ

店長にならないかと言われるのだ。

嬉しい気持ちと同時に起こる

自分の未来への不安。

その時にすーちゃんはこう思う。

 

『自分の気持ちが見えてないときに

 

 迷っていることを人に相談はしない

 

 自分の答えが薄まってしまう

 

 自分で迷って考える

 

 そうやってきたから

 

 ずっとそうしてきたことを

 

 正しいと思ってるあたしがいる』

 

 

正しくて合理的な結論は

時にロボットのような

無機質な手触りしか残さない。

 

今はそれより

落ちた気持ちの正体がはっきり見えなくても

輪郭ぐらいはわたしが捉えたい。

迷って考えたい。

 

目的地までの道すがら

悩んだり、落ち込んだりする

わたしは正しいのだと

言ってくれているような気持ちになるのです。

 

 

主人公や登場する女性たちの心の機微が

ありふれた日常の中に溶けています。

そこにあるのは共感。

 

『分かるって、味方って気がする』

 

すーちゃんが呟くシーンがあります。

 

圧倒的な正論よりも

この気持ちはひとりじゃないんだと思えた瞬間が

前向きな気持ちにさせてくれることがあります。



「すーちゃん」のお話でした。


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すーちゃん 益田ミリ

冬幻舎文庫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学校からの電話

朝10時ごろ、出先にいた私の携帯が鳴った。

息子の通う中学からだ。

 

携帯に学校の表示が出るとき

いい知らせだった試しがない。

男子の母あるある のひとつだ。

 

我が子が何かをやらかしたか

我が子の身に時間を争う事態が起きたかの

どちらかである。

 

ドキドキして電話に出る。

 

「息子さんが気分が悪いというので

 熱を測ってみたら37.3℃です。

 今、保健室で休んでいますので

 お母様、今からお迎えお願いできますか?」

 

どうやら息子が不始末をおかしたわけでも

大怪我を負ったわけでもなさそうだ。

それにしても

 37.3℃・・・

腑に落ち切らないこの数字を

頭の中に漂わせながら、答える。

 

「すいません、今出先でして

 すぐにはそちらに向かえません。

 昼過ぎには伺えます。」

 

しばしの間の後、電話口の先生は

「お母さん、今

 学校はインフルエンザが流行っています。

 なんとかお願いできませんか?」

 

と、尚も急を要した口調の返事が返ってくる。

 

今すぐは無理だと再度伝えると

 

「分かりました。

 もし、お子さん本人が歩けると言われたら

 帰しても大丈夫ですか?」

 

さして距離のない我が家。

お願いしますと返事をして電話を切った。

 

私が慌てて用事を済ませ

家に戻ったその直後に息子は帰ってきた。

 

息子は、部屋で熱を測るとすでに36℃台だった。

体はだるい、少し関節が痛いというが 

思いのほか元気で

布団に横になりなさい、という私に

お腹がすいたと訴える。

 

一人前のうどんでは足りず

更にチーズもちの追加注文までしてくる。

 

母親は子どもが元気なことをなにより望む。

私も、わが子の健康には何より関心がある。

 

しかし、この目の前にいる我が子の状態と

大人たちの対応の温度差は何なのだ。

 

我が子は六年間の小学校生活を

ほぼ皆勤賞で終わらせている。

仮病という二文字は考えずらかった。

 

けれど、母親の私が理解できないことも

増えてきた微妙なお年頃だ。

先生も親である私も

思春期特有の気まぐれで刹那な倦怠感に

付き合わされているのではないか・・・

 

そもそも、37.3℃って平熱内じゃないのか

出先の親が慌てて迎えに行かなきゃダメなの?

37.5℃以上が園の登園不可の数字じゃなかったっけ?

 

先ほどの電話の先生との会話で

口にできなかった本音が

時間差の分だけ

輪をかけて脳内を駆け巡る。

 

今更それを

自宅に帰った息子に言っても仕方がない。

心の声をグッと吞み込んで

 

 「先生がインフルエンザが流行ってるって

 言われていたから

 もう部屋から出ないこと。

 用事があるならこれを使いなさい」

 

そう言って、携帯を渡し

一応、子ども部屋に隔離することにした。

 

夕方の自宅にかかってきた電話口の先生からは

明日、36℃台なら、登校させてください。

できれば、今日中に病院で

インフル検査を受けてください

 と、言われたのだった。

 

 

私はその時

看護士をしている友人の言葉を思い出した。

 

インフルエンザにかかってなくても

受診するのは体調の万全ではない人、

抵抗力が落ちている人が受診するから

病院内でインフルエンザ羅漢者のウィルスを

もらいやすい‥‥

 

身体のだるさ、37.3℃、食欲旺盛、歩いて帰れる体力・・・

 

今、彼はインフルエンザに

羅漢している可能性は極めてグレーだ。

でも、体調が万全ではないことは確実。

 

考えた末、私は夕方は病院に行かず

一晩様子を見ることにした。

 

渡した携帯は夜中に鳴ることはなかった。

水分もしっかり摂れたようだ。

 

次の日の朝。

体温計は36.5℃。

出した朝食を完食した息子に

私は心から安心した。

 

「さあ、早く〇〇くん、制服着て。学校に遅れるよ♪」

 

意識せずとも

語尾がハートマークや音符を付けてしまう。

 

すると、息子は

 

「こんなしんどいのに

 学校やこー、行けるわけねかろう!!!」

 

えええーーーー!!!!!

うそでしょ。

 

 

「あんた、36℃よ!

 学校に行かんでいいわけないじゃろ!!!」

 

そこからは、昨日からの気持ちも乗っかった、

親子バトルが展開された。

 

平行線の主張は

三者の権威で治める事にした。

 

病院に行って、お医者さまが

 

あなたは大丈夫です、学校を休むほどはどこも悪くありません。

 

そう言われたなら、学校に行きなさい、

と言う母に、息子はしぶしぶながら車に乗った。

 

病院ではっきり “キミは元気” と

お墨付きをもらえれば納得するだろう。

もう不毛なやり取りはごめんだ。

君の母はバトルは苦手分野なのだよ。

付き合いたまえ。

 

早めに来てよかった。

今日一の患者のようで、私たちはすぐに呼ばれた。

 


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初めてのインフルエンザ検査は

少し痛かったようだが

泣いて訴えるほどの幼さは

彼はもう残していない。

 

隔離された部屋に通され

痛い?大丈夫?と聞く母に

テイッシュで鼻を押さえながら

「まあ、ちょっとだけな」

と答える息子が、

少し可愛いなあと母は思う。

 

ほどなく私だけが、先生の元に呼ばれた。

 

「A型です。登校は来週火曜日からですね」

 

 

·············

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

お医者さまにとって

日常のありふれた台詞であろう言葉を

抑揚のない口調で私は告げられた。

 

 

なんとも、今年のインフルエンザは低体温。

ずーーーーっと。

息子は家では1度も37℃台にさえなってない。

 

食欲も奪いません。

昨日なんて、息子は天ぷら食べたいって。

ご飯もお代わり折り込み済みの

どんぶり鉢で出したけど

ドアの前に返された鉢は空っぽ。

息子はことのほか元気で、

大いばりで部屋で漫画読んでます。

 

インフルエンザってなんだったっけなあ?

 

 

 

 

 

おしまい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鍋の適量数を考える

先日、友人から
“鍋って家に何個あればいいの?” と聞かれた。

料理をよくする人か
キッチンスペース
家族数、生活スタイルなどで違ってくるし

ざっくり言えば、
人それぞれとしか言えないなあと思ったのだけど
彼女は、私がお片付けを仕事にしていることを知っている。
だからこそ、私に聞いてくれている。

そう思うと
それを今、答えにするには、不誠実に思えた。

たとえ、最終的にそう答えるにしても
何かしらの指標を言葉で渡したいと思い
即答できなかった。

この質問をされたのは初めてではない。
以前、キッチンのお片付けを
ご依頼されたお客さまも口にされたことがある。

“私の適量とは?” 
お片付けに取り組もうとすれば
これは必ず出る問いなのだと思う。


一例である我が家の鍋の数を紹介する。

20 18 16㎝ のステンレス鍋(クリステル)

22㎝のストウブ鍋

圧力鍋

アルミミルクパン

以上6個の鍋で我が家の食は賄われている。

モノを過剰に持たないようにしましょうと
言っている割には
6個という数は多い印象ではないだろうか。

ただ、我が家は
やかん、炊飯器、蒸し器、揚げものの役割を
この鍋たちがすべて担ってくれている。
また、クリステル鍋は入れ子式で
鍋ひとつ分しかスペースをとらない。

モノを持つ基準に汎用性の高さに価値をおくこと

こう考えることが
狭いマンションのキッチンにおいて
調理スペースの確保を可能にしている。

先の友人は
カレーや肉じゃがなど
炒めるという作業工程が入った後に
煮込むというお料理の場合

一旦、フライパンで炒めてから
また別の鍋にうつして煮込むというやり方だった。

この作業や洗い物を増やすのが嫌で
鍋ひとつで出来上がる、
ストウブ鍋を手に入れた。

だが、思ったより鍋が小さく
炒めが窮屈に感じたようだ。

もう一回り大きな鍋を買うか思案中との事だった。


こういった例は
少し柔軟に考えてみる。

例えば、鍋の変わりに
質のいいステンレスフライパンであれば
美味しい肉じゃがは出来上がる。

ストウブ鍋でも
玉ねぎを先に炒めて、カサを下げてから
他の食材を入れれば
鍋から飛び散ったりすることなく
調理ができると思われる。

友人の取る選択は
もう少し大きな鍋を増やすの一択ではなく

フライパンの買い替えや
調理法を変えることで問題解決に至るかもしれない。

要は
今、何に不満やストレスを感じているか
では、どういう暮らし(今回はキッチン)を
私は望んでいるのかな?

一度、そこに自分のこころの声を聞いてあげる。
そこにこそ、見えてくる答えがあると思う。

暮らしに必要な道具の適量は
全体の調和で考えるべきである。


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